お米好きに食べてほしいミルキークイーン

私の実家では、昔、祖父と父が農業をしていました。
祖父がメインで行っており、父はサラリーマンなので、土日などの休日を利用して、手伝っていました。
畑で季節ごとに種や苗を植え、色々な野菜を食べることができました。

野菜だけでなく、小さな頃の、私の記憶に強く残っている二人の姿があります。それは、お米作りをする姿です。
私の住んでいる所は車がないと出かけられないような田舎です。
家から少し歩けば、田んぼが一面に広がっている、のどかな場所です。

毎年、春頃に種まきから始まり、稲が育ったら田植えをし、緑の稲穂が揺れる夕焼けを眺めました。
お盆過ぎになると、どこの田んぼでも稲刈りが始まります。
機械でも刈り取りますが、汗を流す二人を見て、お手伝いしたくて、祖母と一緒に鎌で手刈りをしました。
みんなで刈ったお米は、いつもよりも、さらに美味しく感じたのを今でもよく覚えています。

お米作りを身近に感じていた私ではありましたが、お米の品種は「こしひかり」とか、大ざっぱなものしか知りませんでした。
祖父も年をとり、田んぼも人に任せてしまうようになってからは、余計にお米からは遠ざかっていたので、田んぼを見て「そろそろ田植えの時期か」「もうそろそろ収穫だな」くらいにしか思わなくなっていました。

そんな私は大人になり、結婚を考えるようになり、今の旦那さんの実家へ行った時の事。
彼のお父さんは、お米作りをしていました。ほとんど1人で、休日の彼が手伝っているようでした。
懐かしさもあり、お米作りについて話しているうちに、作っているお米の種類の話になりました。
地元ブランドのお米をメインで作っているようで、昔から私が実家で食べ慣れている味に似ていました。
それ以外に作っていて、おすすめされたのが「ミルキークイーン」という品種のお米でした。
初めて聞いた名前で、色々聞いてみると、「一般的に私たちが食しているお米ともち米の間のような食感」「早めに植えて早めに刈り取れるので、他のお米と収穫時期をずらせる(私の住んでいる所では)台風の影響を受けなくて済む」とのことでした。

ちょうど、新米の時期だったので、ミルキークイーンを頂いて、早速その日に家族と食べてみることにしました。
まず、お米の見た目が知っているものよりも白みがかっていました。
後に調べてみると、ミルキークイーンの名前の由来にもなっており、特徴でもあるようです。
彼のお父さんに教わったように、少なめの水で炊き上げます。

ひと口入れてみると、もちもちとした食感で、粘りと甘みを感じ、おかずがなくても、ご飯そのものの味で食べられるほどでした。
また、「冷めても美味しい」とどこかで読んだので、おにぎりにして、次の日に食べてみました。
お米1粒ずつがしっかりしているものの、硬くならずに、冷めても美味しさは変わりませんでした。
むしろ、私は冷めたものに塩だけの味付けが気に入ってしまいました。

食べ慣れていることもあり、「地元ブランドのお米を超える味はないだろう」なんて思っていましたが、このお米は同じくらい美味しくてびっくりしました。

お米好きには、ぜひ食べてみて欲しい「ミルキークイーン」粘りが特徴なので、パラパラで食べたいチャーハンなどには向かないかもしれませんが…私は、まずはシンプルに「塩むすび」で食べてみてほしいと思いました。

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